サプライチェーンマネジメント(取引先)
基本的な考え方
つばきグループは、高品質なモノづくりと持続可能な社会の実現のため、協力会社(サプライヤー)の皆さまとの協働を強化しています。公正・公平な取引を基本とし、環境保全、人権尊重、コンプライアンスなど社会的な責任を考慮した調達活動を通して、パートナーシップの強化と持続可能な社会の実現に貢献していきます。
調達基本方針
つばきグループは、以下の基本方針に基づき調達活動を展開します。
1.公正・公平な取引
取引を希望される国内外のサプライヤーに対しオープンでかつ公正・公平な参入機会を提供しています。
サプライヤーの選定にあたっては、品質・価格・納期・安定供給の継続性・技術力やノウハウの蓄積、経営基盤の安定性などを勘案しています。
2.相互発展
自由競争を尊重しつつ、公正な取引を通じてサプライヤーの皆さまと信頼関係を築くと共に、相互の発展を図ることを目指しています。
3.開発購買の推進
サプライヤーの皆さまと共に、より一層のコストダウンを推進するため、開発購買を推進しています。 お取引先の皆さまの豊富な専門知識やノウハウ、新技術や新製品の積極的なご提案を歓迎また評価いたします。
4.法の順守(機密保持)
購買取引にあたっては、取引に関する法令を順守するとともに、その精神をも尊重しています。サプライヤーとの購買取引において知り得た営業上および技術上の機密は、サプライヤーの承諾なしには第三者に開示いたしません。
5.環境重視(グリーン調達)
地球環境の保全が人類共通の最重要課題のひとつであることを認識し、 地球環境にやさしい資材の購買を基本とします。
6.紛争鉱物
当社は調達活動における企業の社会的責任を果たすため、2010年7月に米国で成立した「金融規制改革法」(ドッド・フランク法)1502条の趣旨を踏まえ、サプライヤーの皆さまと連携し、サプライチェーンの透明性確保と、武装勢力の資金源となる「紛争鉱物」の使用回避に向けた取り組みを推進します。
制定:2006年12月11日
改訂:2020年4月1日
サプライヤーの皆さまとの協働
当社グループは企業としての社会的責任を果たすと同時に、様々な事業継続リスクへの対応強化や、技術革新による社会課題の解決に全社一丸となって取り組んできました。今後は、持続可能(サステナブル)な社会構築への貢献というさらに高い目標に積極的に取り組み、事業活動を通じて社会課題の解決に貢献し、すべてのステークホルダーの皆さまのご期待に応える企業となることを目指しています。
一方で、企業活動のグローバル化に伴い、製品・原料・資材などの調達において世界中にサプライチェーンが広がっており、一企業だけのCSR活動成果には限界があります。このため、当社グループでは気候変動対策や人権尊重の取り組みなどを含めた様々な活動をサプライヤーの皆さまと協働で進めています。
また、紛争鉱物については、調達基本方針において対応方針を明示した上で、「紛争鉱物調査実施マニュアル」に従い、対象サプライヤーに調査を依頼して調査票(CMRT)を作成、発行しています。
主な取り組み
1. サステナブル調達への取り組み
持続可能な社会の実現には、サプライチェーン全体でサステナビリティ活動に取り組むことが必要不可欠です。当社グループでは、サプライヤーの皆さまとの協働をより一層推進していくため、2020年に「つばきグループ サプライヤー サステナビリティガイドライン」を制定。主要サプライヤーの皆さまに配布し、サプライチェーン全体でのサステナブル調達への取り組みをお願いしています。
サステナブル調達の活動フロー
サプライヤー向けサステナビリティガイドラインの配布
サプライヤーの皆さまに遵守いただきたいサステナビリティ事項を「つばきグループ サプライヤー サステナビリティ ガイドライン」としてまとめ、配布しています。本ガイドラインの内容は調達方針説明会などでも説明しています。
サステナビリティ活動・人権尊重に関する教育・評価活動
企業に求められるサステナビリティ活動や、「つばきグループ サプライヤー サステナビリティ ガイドライン」の概要、企業が遵守すべき人権尊重の取り組みなどを紹介するセミナーをオンライン・オフラインで開催しています。
2023年度からは、主要なサプライヤーの皆さまに対してサステナビリティ活動の状況や人権尊重の取り組み状況を確認するためのオンラインアンケート(セルフチェックリスト(SAQ)、人権デュー・デリジェンス)を実施。2023年度のアンケート結果では深刻な懸念事項は見つからず、サプライヤーの皆さまそれぞれに積極的なサステナビリティ活動を実施いただいていることが確認できました。
今後は順次対象を拡大すると共に、アンケートで見つかった課題解決に向けて、活動支援を実施していく予定です。
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SAQ、人権デュー・デリジェンス回答社数
2023年度 SAQ
(サステナビリティ活動状況調査)171社(69.5%) 人権デュー・デリジェンス 191社(77.6%) ※()は回答率
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オンライン教育資料
2. カーボンニュートラルへの取り組み
当社グループは、気候変動への対応を人類共通の重要課題と認識し、2050年カーボンニュートラルの達成を目指して各種CO2削減活動を推進しています。この取り組みにおいても、サプライチェーン全体でCO2排出量を見える化し、削減活動を推進することが求められています。
当社グループでは従来からサプライヤーの皆さまへの情報発信や活動状況の把握を進めてきました。今後は一歩踏み込んで、主要サプライヤーの皆さまの削減活動を協働して進め、カーボンニュートラルの達成に向けて活動を強化していきます。
カーボンニュートラルに関する情報発信
調達方針説明会などの場でカーボンニュートラルに関する世界情勢や当社のCO2削減活動を紹介しています。また、オンラインでもCO2排出量の算定方法や効果的な削減活動等の説明動画を配信し、主要サプライヤーの皆さまの活動を支援しています。
CO2排出量調査(Scope1+2)と削減活動の紹介(工場見学会)
材料メーカーや金属加工メーカーなどエネルギー消費が多いサプライヤーの皆さまを対象に、2023年度からCO2排出量調査を実施しています。
また、調査対象の中でも特にCO2排出量の多いサプライヤーの皆さまとは、CO2削減活動を協働して進めています。この活動の一環として、当社のCO2削減活動紹介をねらいに工場見学会を開催しました。今後はこれらの活動を拡大し、サプライチェーンのCO2排出量の把握と削減を進めていきます。
グリーン調達の促進
当社グループはグリーン調達ガイドラインを2006年に制定し、環境負荷の少ない材料、部品を購入する活動をサプライヤーと一体となった取り組みを推進してきました。2019年4月には排出削減の取り組みをより積極的に進めていくために、このガイドラインを改定。サプライヤーの皆さまに積極的な遵守と継続的な改善をお願いしています。
3. 調達スタッフへのサステナブル教育の実施
つばきテクノスクールや階層別研修、グループ各社の研修会において、サステナビリティの考え方(CSRとCSV)や国際社会からの要求、グループでの取り組みなどのプログラムを組み込み、サステナブル教育を実施しています。
4. イニシアチブへの賛同・参画
パートナーシップ構築宣言への賛同
サプライチェーン全体の連携や共存共栄を目指して、内閣府、中小企業庁、経団連などが主導する「パートナーシップ構築宣言」に登録しています。
本制度は、サプライチェーン全体の共存共栄や、望ましい取引慣行の順守を代表者名で宣言するものです。当社の宣言では、CO2排出削減活動等の環境活動、情報セキュリティの強化などを取り上げており、サプライチェーン全体の付加価値向上とパートナーシップの強化を推進しています。
グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンへの参画
当社は、2022年4月に国連グローバル・コンパクト(UNGC)に署名し、日本のローカルネットワークであるグローバル・コンパクト・ネットワークジャパン(GCNJ)が主催する「サプライチェーン分科会」に参加しています。
GCNJは加入している企業や団体が共にサステナビリティ活動を推進するプラットフォームで、「サプライチェーン分科会」では業界を越えた企業間で横の繋がりを強化し、社会へのサステナブル調達の浸透に努めています。