- 積雪時の立ち往生 -
登坂テストを行いました
トラック・バス用タイヤチェーン
2018年12月に施行されたチェーン規制のきっかけは、大雪時の登坂路での立ち往生です。
スタッドレスタイヤの場合、5%勾配で走行不能、タイヤチェーン装着車でも、立ち往生する結果が出ています。
規制には、タイヤチェーンに関する制限が少なく、ほぼすべてのタイヤチェーンが走行可能です。
そこでタイヤチェーンに最も肝心な「登坂に関する性能」を検証するため走行テストを行いました。
テスト条件
場所
北海道士別市 交通科学総合研究所
使用車両
2トントラック(2WDマニュアル)
テスト方法
スタッドレスタイヤにタイヤチェーンを装着して
2トンのウエイトあり、ウエイトなし
圧雪12%勾配、アイスバーン8%勾配
平坦からゴールまで50メートル坂道を一気に駆け上る(ノンストップ)
坂道の途中でいったん停止、再スタートする(途中ストップ)
※テスト条件について
・タイヤチェーンが必要となる路面状況の最も滑りやすい状況=アイスバーンと、滑りにくい状態=圧雪を想定している。
・テスト車両は、一般的な2トントラックを採用するとともに、積載状態の最大と最小(空荷)とした。
テスト結果
ライトマックス シングル |
ウエイトあり | ウエイトなし | ||
---|---|---|---|---|
ノンストップ | 途中ストップ | ノンストップ | 途中ストップ | |
圧雪 12%勾配 |
〇 | 〇 | 〇 | × |
アイスバーン 8%勾配 |
〇 | 〇 | 〇 | × |
ライトマックス トリプル |
ウエイトあり | ウエイトなし | ||
---|---|---|---|---|
ノンストップ | 途中ストップ | ノンストップ | 途中ストップ | |
圧雪 12%勾配 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
アイスバーン 8%勾配 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Sラグ シングル |
ウエイトあり | ウエイトなし | ||
---|---|---|---|---|
ノンストップ | 途中ストップ | ノンストップ | 途中ストップ | |
圧雪 12%勾配 |
〇 | 〇 | 〇 | × |
アイスバーン 8%勾配 |
〇 | 〇 | 〇 | × |
Sラグ トリプル |
ウエイトあり | ウエイトなし | ||
---|---|---|---|---|
ノンストップ | 途中ストップ | ノンストップ | 途中ストップ | |
圧雪 12%勾配 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
アイスバーン 8%勾配 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
結論
- ウエイトの有無でタイヤチェーンにかかる駆動力が大きく影響を受ける。
- シングルチェーンでは、途中ストップの条件をクリアできなかった。
- すべての条件をクリアできたのはダブルタイヤ専用チェーン(トリプル)であった。
気温、雪の状態などの気象条件およびドライバーの操作など条件の変動があります。
また本登坂結果はテストコース内での実験結果であり、実際の路面状況や運転方法により結果は変動します。
試験場
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