ユーザー様訪問 Vol.1 近鉄バス株式会社様 雪道講習密着取材 つばき 合金鋼タイヤチェーン ユーザー訪問
つばき合金鋼タイヤチェーンをご愛顧のユーザー様を訪問する新コンテンツです。 最初から読む
タイヤチェーン装着講習開始
教習指導員と教習生がグループに分かれ、前輪後輪にチェーンを巻いていきます。
- 前輪シングルチェーン装着
- 後輪トリプルチェーン装着
- 前輪シングルチェーン取り外し
- 後輪トリプルチェーン取り外し
これを「つばきSラグチェーン」と、「つばきダイヤモンドパターン」で行います。効率よく行わなければ、教習生全員が体験できません。
戸惑いながらもみなさん、きびきびと行動開始 ! さすがです。
まずは、先ほど教習指導員が装着したチェーンを外します。
装着するチェーンを運転士に任せている (シングルかトリプル) バス会社もありますが、「安全性評価認定★★★」の近鉄バス様では「後輪トリプル チェーン装着」が必須です。
- 装着するチェーンの基準
-
トリプルチェーンはシングルチェーンより重いので、装着も億劫です。しかし、事故が起きてから「トリプルにしておけば・・・」では遅い。
組織内規則の大切さを再認識しました。
極寒の中でタイヤチェーン装着
■ 手順1. タイヤチェーンを広げる
- ・チェーン外観チェック
- ・ねじれチェック
向きや置き方は個人差があります。
■ 手順2. タイヤチェーンを掛ける
トリプルチェーンは持ち方にもコツがあるので、教習指導員が見本をみせてくれます。
■ 手順3. 仮止めして車両移動
■ 手順4. 中央、内側、外側のサイドチェーンを順に締結
教習指導員のアドバイスに、ぎこちない手つきで奮闘する教習生のみなさん
指が思うように動かない・・・
「最初はみんなこうです」と教習指導員はニッコリ。
“5分で装着” の教習指導員も、初めはこんな感じだったのでしょうか。
みなさん、頑張って !
- 雪が積もっている場所での作業は想像以上に大変
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- 広げたチェーンが雪に埋もれる…
- 工具が雪で埋もれる…
- タイヤハウスに凍りついた雪の塊
- 風で降りてきそうになるフェンダー…
そして時間が経つごとになくなっていく指先の感覚。
雪が積もっている場所で作業を行うことの難しさを体感しました。
カムタイトを締めて装着完了
教習ではみんなで作業を行っていますが、現場は違います。
お客様が乗車している状況で、天候、路面状況、停車位置など、困難な場面が想定されます。
しかし、プロのドライバーとして、チェーンを装着し、安全に業務を遂行しなければなりません。
■ 手順5. カムタイト1箇所か2箇所を締結
最後にカムタイトを1箇所か2箇所、しっかりと締結。
装着完了です !
Check point !
工夫その1. 現地の雪を有効利用
雪の塊をつくって車両移動の際、締結金具をふまないようにしていました。費用もかからなければ、紛失や保管の必要もありません。
工夫その2. レンチに磁石を付ける
磁石なので工具(四角レンチ)が車体にくっつきます。ヒモをつけてひっかけるようなものもあり、運転士さんごとに、自分なりの紛失防止策があるのだなと感心しました。
工夫その3. 雪の塊はカナヅチで !
ガチガチに凍りついた雪の塊がこんなに手強いとは知りませんでした。「点検ハンマー」と呼ばれるカナヅチでたたき落とします。
工夫その4. 雨具はカラフルに
白やライトグレーでは雪と同化し、暗い色は夜間危険です。他の車両に気付いてもらえるように、はっきりした色の雨具を用意しましょう。
工夫その5. 使用後の一手間が大事
次回、使いやすいようにチェーンをまとめます。持ち運びしやすいように結わえ、揃える向きなどの決まりを作っておくと、装着時間が短縮されます。
工夫その6. チェーンの保管
チェーン専用トレイに保管します。シングル、トリプル、右、左、など、自身でわかりやすいように、保管場所を決めています。
次はSラグチェーンでも実習
その後、つばきSラグチェーン(はしごタイプ)でも着脱を実施。
教習生が交代でチェーンを装着します。
チェーン装着後に、教習生が交代して運転を行いました。
アイスバーンでの制動を体感。
スノーブーツで慎重に歩いても転ぶような雪道でも、チェーン装着のバスはスリップしませんでした。
雪の上にくっきりと残るダブルタイヤ跡。
チェーンが雪道をグリップしていることがよくわかります。
スタッドレスタイヤだけでは不安。シングルチェーンだけでは不安。ダブルタイヤ専用のチェーンを装着しましょう。
近鉄バス株式会社様からのコメント
私たちは、お客様の安全・安心・快適を最優先に日々安全運行に取り組んでいます。
今回、教習生9人が参加しましたが、全員がひとつひとつメモをとり、実際にお客様にご乗車していただいていることをイメージし、安全・快適にお過ごしいただくために、真摯に取り組んでくれました。
雪道において、タイヤチェーンはバスの安全運行の要となりますので、基本を守り確実に取り付けることが大事です。教習生には、基本を忘れることなく日々の業務に取り組んでほしいと思います。
今後もこのような教習を積極的に実施することで、どのような場面でも「まず落ち着いて行動」できるように指導してまいります。
「安全は全てに最優先」
- 編集後記
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今回の取材で、雪道でのバス運転士の状況を知ることができました。 このような機会を与えていただいた、すべての関係者様に感謝します。 メーカーとして「より装着しやすいチェーンの開発が不可欠である」と痛感しました。
バス事業者、運転士、整備士、乗客、とさまざまな視点から高評価を得られるタイヤチェーンづくりを今後も目指します。ありがとうございました。
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