コーポレート・ガバナンス

基本的な考え方

当社は、「顧客の価値を創造し、社会に貢献する」という経営の基本方針を実現するために、コーポレート・ガバナンスの強化を図ることが経営上のもっとも重要な課題の一つと位置づけています。
この考え方を「基本方針」として策定し、その実現とコーポレート・ガバナンスのさらなる向上に努めています。

基本方針

株主の権利・平等性の確保

株主の権利を尊重し、株主の平等性を確保するとともに、適切な権利行使のための環境整備に努めます。

株主以外のステークホルダーとの適切な協働

つばきグループの企業理念である「TSUBAKI SPIRIT」のもと、各ステークホルダーとの信頼関係の維持・向上に努めます。

適切な情報開示と透明性の確保

株主や投資家をはじめとするすべてのステークホルダーの皆様に適時、正確かつ公平で積極的な情報開示を継続的に行うことをディスクロージャーポリシーの基本方針と定め、当社ホームページに掲載しています。

取締役会等の責務

経営環境の急激な変化の中で競争力を高め、遵法性、効率性、透明性のある経営を目指します。
取締役会による「戦略策定および監督」と執行役員による「業務執行」を明確に分離することにより、取締役会の意思決定の充実および迅速化、戦略策定への注力、業務執行の監督機能の強化ならびに経営効率の向上を図ります。
社外取締役、社外監査役の選任を通じて取締役会の独立性を高めるとともに、経営の監督機能・透明性を高め、企業価値の向上に努めます。

株主との対話

「誠実で透明性の高い経営」「外部の意見を傾聴する柔軟性のある経営」に努めるとともに、情報発信およびコミュニケーションの質と量のさらなる向上を目指しています。

推進体制

当社では、グループの戦略策定および監督は「取締役会」が担い、業務執行はCOOと執行役員で構成される「経営会議」が責任を持って行うことにより、戦略策定・監督と業務執行を明確に分離しています。さらに、取締役会に次ぐ重要な機関として、「戦略会議」を開催し、グループ全体の重要な事業戦略および経営方針等について審議決定しています。

概要

組織形態 監査役会設置会社
取締役の人数 6名(うち社外取締役3名)
取締役の任期 1年
取締役会の議長 最高経営責任者(CEO)
監査役の人数 4名(うち社外監査役2名)
独立役員の人数 社外取締役3名、社外監査役2名
取締役会の開催回数 14回(2022年度)
監査役会の開催回数 18回(2022年度)
指名・報酬委員会の開催回数 4回(2022年度)

コーポレート・ガバナンス体制図

コーポレート・ガバナンス体制図

各役員のスキル・マトリックス

氏名 地位および担当 企業経営 国際性 技術・
開発・
製造
営業・
マーケティング
財務・
会計
法務・
コンプライアンス
リスク
管理
古世 憲二 代表取締役会長
兼最高経営責任者
(CEO)
木村 隆利 代表取締役社長
兼最高執行責任者
(COO)
宮地 正樹 取締役
安藤 圭一 取締役
北山久恵 取締役
谷所 敬 取締役
田中 浩司 常勤監査役
川﨑 加寸也 常勤監査役
碩 省三 監査役
内藤 秀文 監査役

※上記一覧表は、各人の有するすべてのスキルを表すものではなく、各人の有するスキルのうち主なもの最大3つを表示しております。

ガバナンス強化の変遷

当社は、取締役会の独立性を高めるとともに、従来以上に中長期の成長に向けた戦略策定のための議論を活発化し、業務執行に対する監督機能を強化するため、下記のとおり、経営機構改革を実施しました。

2004年度
  • ・執行役員制度の導入
  • ・社外取締役1名を選任
  • ・社外監査役1名から2名に増員
2011年度 ・戦略会議の導入
2013年度 ・社外取締役1名から2名に増員
2015年度
  • ・CEO(最高経営責任者)とCOO(最高執行責任者)を分離するマネジメント改革
  • ・コーポレートガバナンス・コードに対応
2017年度 ・社外取締役2名から3名に増員
2018年度 ・各事業に事業部および国内外グループ会社を統括する事業統括を新設
(事業部長は執行役員が務める体制に移行)
2019年度
  • ・取締役会による戦略策定・監督と、執行役員による業務執行を明確に分離
  • ・取締役会の任意の諮問機関として、指名・報酬委員会を設置
  • ・取締役と執行役員の兼務の廃止
2020年度 ・取締役(社外取締役除く)を対象に譲渡制限付株式報酬制度を導入
2021年度 ・サステナビリティ委員会の設置など、委員会体制の見直し
2022年度 ・譲渡制限付株式報酬制度を執行役員(非居住者除く)まで範囲拡大

指名・報酬委員会の設置

当社は、取締役会の独立性・客観性と説明責任の強化を目的に、取締役会の諮問機関として社外取締役を委員長とする任意の指名・報酬委員会を2019年度に設置しました。
当委員会では、取締役の指名や報酬、CEO、COOの選解任等について協議し、取締役会に答申する機能を担っています。

独立役員の選任理由

社外取締役

氏名 選任理由 取締役会への出席状況
(2022年度)
安藤 圭一 金融機関等における経営者としての豊富な知識や経験をお持ちであり、財務、コーポレート・ガバナンスといった分野に対して的確なアドバイスをいただくなど経営を適切に監督いただいています。今後も、当社の経営に対して、客観的かつ中立な立場から監督を行っていただけるものと期待し選任しています。 14回中13回出席
北山 久恵 公認会計士として監査法人における豊富な経験から企業会計について高い専門性をお持ちであり、財務・会計といった分野に対して的確なアドバイスをいただくなど経営を適切に監督いただいています。今後も、当社の経営に対して、客観的かつ中立な立場から監督を行っていただけるものと期待し選任しています。 14回中14回出席
谷所 敬 日立造船株式会社における代表取締役としての豊富な経験と幅広い見識を有し、また、製造・技術、経営戦略の分野における豊富な業務経験も有しております。当社の経営に対して、的確なアドバイスをいただけるとともに、客観的かつ中立な立場から監督を行っていただけるものと期待し選任しています。 --
(2023年6月29日に就任のため)

社外監査役

氏名 選任理由 取締役会および監査役会への出席状況
(2022年度)
碩 省三 長年の弁護士としての経験から企業法務について高い専門性をお持ちであり、経営を適切に監査いただいています。今後も、当社の経営に対して、専門的見地から、また客観的かつ中立的な立場から監査を行っていただけるものと期待し選任しています。 取締役会
14回中14回出席
監査役会
18回中18回出席
内藤 秀文 長年の弁護士としての経験から企業法務について高い専門性をお持ちであり、経営を適切に監査いただいています。今後も、当社の経営に対して、専門的見地から、また客観的かつ中立的な立場から監査を行っていただけるものと期待し選任しています。 14回中14回出席 18回中18回出席

取締役、監査役の報酬

取締役の報酬

当社では、取締役の報酬の算定方法の決定に関する方針について、取締役会の任意の諮問機関として社外取締役が構成員の過半数を占める指名・報酬委員会で審議・答申のうえ、取締役会で決議しています。

社内取締役の報酬は、長期的・持続的な企業価値の向上を実現させるためのインセンティブとして十分に機能するよう、業績および株主利益との連動を意識した報酬体系をとっております。具体的には金銭報酬である固定報酬および業績連動報酬と非金銭報酬である譲渡制限付株式報酬で構成しています。

社外取締役の報酬は、客観的かつ中立な立場で経営監督を行う役割を担うことから、金銭報酬である固定報酬のみで構成しています。

監査役の報酬

監査役の報酬は、客観的かつ中立な立場で経営監査を行う役割を担うことから、金銭報酬である固定報酬のみで構成しています。

なお、当社は、2006年6月29日開催の第97回定時株主総会終結の時をもって役員賞与を廃止し、2008年6月27日開催の第99回定時株主総会終結の時をもって役員退職慰労金制度を廃止しています。また2020年6月26日開催の第111回定時株主総会において、社外取締役を除く取締役に譲渡制限付株式報酬を導入しています。

役員区分 報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額(百万円) 対象となる
役員の員数(人)
固定報酬 業績連動報酬等 非金銭報酬等
(譲渡制限付株式報酬)
取締役
(うち社外取締役)
196
(25)
138
(25)
45 12 8
(3)
監査役
(うち社外監査役)
60
(12)
60
(12)
- - 4
(2)

*1:記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しています。

*2:上記報酬等の額には2022年6月29日開催の第113回定時株主総会終結の時をもって、任期満了により退任した取締役1名分および2022年4月12日に逝去により退任した取締役1名分が含まれております。

取締役会の実効性評価

当社は、取締役会の実効性を高めるため、2018年より取締役会の実効性評価を実施しています。
取締役および監査役全員を対象に取締役会の構成、運営、議題等についてアンケートを行い、その内容の分析評価の結果、当社の取締役会の実効性は確保されているものと判断しています。
前回の評価結果をふまえ、取締役会での中長期的な経営方針・戦略等に関する議論のさらなる充実を目的に、引き続き「取締役会情報交換会」や「意見交換会」、「中計進捗報告会」等各種会議を通じて、情報提供のさらなる拡充に努めると共に、見直し後の委員会体制を通じて必要な報告が適切になされるよう努めました。その結果、事業活動や業績、経営方針や経営課題に関する情報共有については引続き有益との意見を得ました。
一方で、主に取締役会の運営や議題に関する項目について、中長期的な経営資源の配分方針、グローバル経営人材の育成方針やマネジメント層の多様化、リスク管理等に関する議論のさらなる充実を図るべき等、従来以上に多数の有意義な意見がありましたので、さらなる実効性向上に向け継続的に改善の検討をしてまいります。

コーポレートガバナンス・コードへの対応

当社におけるコーポレート・ガバナンスの状況の詳細、コーポレートガバンス・コードへの対応については、以下の「コーポレート・ガバナンス報告書」を参照ください。

コーポレート・ガバナンス報告書 (0 Bytes)

内部統制システム

当社グループは、「内部統制基本方針」に基づき、「内部統制規定」を定めるとともに、内部統制推進部署を設置し、推進体制を整備することで、次のような組織的かつ継続的な全員参加型活動を展開しています。

①会社法の定めによる内部統制活動

当社グループ内で発生したリスク情報を素早く経営トップに伝達できるよう、グローバル規模での緊急連絡体制を整備。また、国内外の主要子会社に対してリスク管理状況調査を毎年実施し、子会社の状況把握と活動フォローに努めています。

②金融商品取引法による内部統制活動
海外子会社での内部統制打ち合わせ
海外子会社での内部統制打ち合わせ

当社グループでは、金融商品取引法に基づき、連結財務諸表の作成プロセスが適正であるかを確認するための内部統制活動を整備しています。
海外売上高の増加に伴い、対象範囲となる海外子会社が増加。このため、海外子会社への迅速な新規導入を目指し、海外子会社向けに関連資料の整備やノウハウの共有を図るとともに、評価の効率化と精度向上に注力しています。

③グループ独自の自主的内部統制活動

当社グループでは、それぞれの部署における重要業務の手順を文書化する、「TICO*活動」を展開しています。この活動は、重要業務の見える化を図ることにより、各業務のリスクに対するコントロールが適切であるかを確認したり、ムリ・ムダが存在しないかを客観的に判断できるものとして、グループの重要な統制活動の一翼を担っています。

*Tsubaki Internal Control Operation

内部統制基本方針

持続可能な社会の実現に向けて

つばきグループは、「動かす」分野において社会の期待を超える価値を提供し、
社会から必要とされ続ける企業となることを目指します